沖縄に移住してみたいんだけど、旅行で行くのと生活するのとでは全然違うってよく聞きますよね。いい仕事が見つかるかどうかも分からないし、住む場所もネットの情報だけでは不安。現地に行ってこの目で確かめないとわからないことってたくさんあります。
まずは短期間暮らしてみて判断したい。でも数ヶ月では短すぎる。ある程度住んでみてから永住するかどうか決めたいという人が結構います。とりあえず3年くらい沖縄に住んでみてからその後は決めたい人のためのお手軽移住のコツを4つご紹介してみます。
とりあえず3年間沖縄生活するお手軽移住の4つのコツ
1.着るものと貴重品以外は現地調達
今住んでいるところには当然、家具や家電製品があるでしょう。それらを引越し業者に依頼するととんでもない費用がかかります。お住まいの場所や荷物の量にもよりますが、最低でも14,5万、多い時は30万くらいかかる可能性があります。
大手引越し業者で「単身パック」などのサービスもありますので、どうしても持って行きたいモノがある場合は、相場を調べてみてもいいでしょう。
ダンボールに入れて運びたい荷物がある場合、オススメなのが郵パック。恐らくコスパでは一番でしょう。郵パックは箱のサイズと距離のみで料金を算出するシステム。人件費やサービス代などがかかってくる他の業者よりも圧倒的に安く済んでしまいます。
例えば一番大きな170サイズの箱を20個、東京から沖縄に送るとして大体4万くらいですみます。個数が多いと数量割引してくれるし。これが普通の引越し業者だと十数万するかも。安さなら迷わず郵パックです!でも、できるなら荷物は最低限のものだけにして、あとはヤフオクなんかで売り払って少しでも換金しておいたほうが後々なにかと有利になります。
最近では沖縄でも、家具家電付きのアパートは増えてきています。テレビ、電子レンジ、小型のガスコンロ、冷蔵庫、洗濯機、空調設備、ベッド、テーブル、食器入れなど生活に必要なものが最初からついてくるアパートです。
単身者向けの1Kで多いタイプですね。特にゆいレール小禄駅近くには多い傾向があります。とりあえず3年間沖縄で過ごしてみるというのであれば、バッグ一つで身軽に引っ越してくることができるのはありがたいですよね。
どうしても家具は自分で揃えたい人はニトリやセカンドストリートなどのリサイクル店にいけば格安で揃えることが可能です。小さめの家電とかならアマゾンで購入してもいいですよ。沖縄でも送料無料になってる商品は意外に多いですから。
2.維持費のかかるクルマは持っていかない
車社会な沖縄では、日常の足としてクルマがないと生活で不便だといわれますが、一概にそうとも言い切れません。クルマがなくても意外に生活できてしまうのが那覇市。
沖縄唯一の都市モノレール「ゆいレール」が走っており、那覇空港駅から首里駅までの15の区間で運行しています。(2016年5月現在)。那覇市のゆいレール沿いの地域にアパートを借りて、しばらくはクルマなしでもなんとかなります。
どうしてもクルマが必要になってきた場合、カーリースという手もあります。沖縄は島国で走行距離が短いため、走った距離で料金が変わってくるカーリースでもほとんど契約内ですんでしまうメリットがあります。そのためカーリースの需要が多く移住者や転勤者は利用している人が多いです。
軽自動車の場合、月に1.3万と年2回のボーナス時に5~6万払えば新車に乗ることが出来ます。しかも大抵は車検や整備などのメンテナンス費用もそこに含まれているため、急な出費に悩むこともないでしょう。
ただし、短期間の沖縄ステイならカーリースはメリットがありますが、長期滞在の場合は逆にコストがかかってしまう点に注意が必要。
3.ゆいレールの各駅近辺でアパートを借りる
はじめに結論からいうと、個人的に移住先としてもっともオススメなのは小禄駅か赤嶺駅の近くです。
生活インフラがそろっていて町並みも整っていて、住みやすいのが一番ですかね。今話題のウミカジテラスにも無料シャトルバスも出てるので、たまには息抜きしにいくこともできます。ウミカジテラスのことはこの記事に少し書きました。よかったら読んでみて下さい。
人それぞれ住んでみたい場所って違うと思いますので、ゆいレール各駅ごとの周辺地域のざっくりした特徴を書いてみますので、よかったら参考にしてみてはいかがでしょうか。(地元民目線ですのであしからず・・)
※以下の駅名をクリックするとその項目にジャンプします。
赤嶺、小禄、奥武山公園駅、壺川駅、旭町駅、県庁前駅、美栄橋駅、牧志駅、安里駅、おもろまち駅、古島駅、市立病院前駅、儀保駅、首里駅
赤嶺(あかみね)駅
空港に一番近い駅。県道221号線上にあり、那覇市赤嶺(あかみね)と宇栄原(うえばる)に挟まれている。宇栄原には単身者向けの1Kが比較的多め。家具・家電付きの部屋も見つかりやすい。家賃相場は3.5~4万。駅への徒歩圏内なら1丁目、もしくは3丁目が狙い目。那覇市内にしては珍しく、駐車場が無料でついている物件も多い。
スーパーや飲食店、ファーストフード店も徒歩圏内で買い物便利。またリサイクルの全国チェーンのセカンドストリート赤嶺店が近くにあるので、リサイクルで家具や家電を安く買い揃えられる。
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小禄駅(おろく)
イオン那覇ショッピングセンターの目の前にある駅。金城(かなぐすく)と田原(たばる)に挟まれていて、どちらの地域にも単身者向け物件が多数存在。
日常の買い物はすべてイオンでまかなえる。飲食店も数多く、沖縄にしかないファーストフード店A&Wも徒歩圏内。
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奥武山公園駅(おうのやまこうえん)
奥武山公園のすぐそば。隣接地域は鏡原(きょうはら)、山下町、小禄だが狙い目は鏡原町。
割りと築浅で広めの間取りなのに安い物件がちょくちょく出てくる。沖縄県民にはあまり人気がないのか。近くに小禄高校、鏡原中があるため朝夕は学生たちが多いが、気になるレベルではない。徒歩10分程度の場所に地元スーパーのサンエーがあり、食料品の調達もOK。
プロ野球の巨人がキャンプするセルラースタジアム那覇も近いので、巨人ファンにはたまらない立地かも。
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壺川駅(つぼがわ)
国場川と壺川(つぼがわ)が隣接。この辺になってくると那覇の中心部に近くなり、家賃がだんだん高くなってくる。単身者向けの物件で平均4万代後半か。また、駐車場がない物件も多く、あったとしても1台あたり7000~1万くらいする。買い物は徒歩圏内にマックスバリュー、かねひでがある。
壺川にはコールセンターを運営する事業所が多いので、そういった関連の仕事を見つけやすい場所でもある。
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旭町(あさひまち)
旭町(あさひまち)、泉崎(いずみさき)、東町(ひがしまち)が隣接エリア。国道58号線に面していて日夜クルマの往来が多い。大型ホテルが立ち並ぶ場所でもある。
アパートを探すなら東町か泉崎の1丁目あたり。泉崎は築年数の古い建物も多く、単身者向けで和室でもいいなら3万円台の部屋も簡単に見つかる。また、すぐ近くにバスターミナル跡地がある。再開発のための工事中で、数年後にはここに新たなバスターミナルを兼ねた巨大な複合施設が完成する予定になっている。そうなるとこの辺の景観はガラリと変わるだろう。
東町もアパートに関しては泉崎とほぼ同様だが、ひとつメリットがある。すこし歩くが波の上ビーチがあるのだ。ゆいレール沿線地域の中では唯一ビーチに近い場所で、休みの日などはビーチの砂浜で日光浴したり泳いだりも可能。那覇市で暮らしつつ海も近いのは移住者にとっては魅力的なポイントではないだろうか。
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県庁前(けんちょうまえ)駅
県庁前という名前だが、実際には県庁の向かいの商業施設「パレットくもじ」の裏側にある。パレットくもじは地上8階、地下2階の大型商業施設で、リウボウインダストリーが核店舗。地下1階にある食品スーパーをはじめとして、様々なテナントが入居。最上階には映画館もある。
アパートは久茂地(くもじ)か泉崎1丁目あたりだろう。単身者向けで5万程度。駐車場はまずないと思った方が良い。あったとしても1.5万程度の駐車料金が毎月発生する。国際通りや松山などの歓楽街も近いため夜も非常にぎやかだが、ちょっと落ち着かない雰囲気はあるかも。
特に近年の海外からの観光客数がすさまじい。国際通りを歩いているのは台湾や中国、韓国からの旅行者が大半をしめる。ホントの意味で「国際通り」になってきた。ウチナーンチュはあんまりココを歩かない。
飲食店の数はものすごいのでサービス業などの仕事はすぐに見つかるし出会いも多そう。ただ、沖縄でスローライフをしたい人には向いてない地域かもしれない。
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美栄橋(みえばし)駅
久茂地2丁目、牧志(まきし)1丁目、2丁目、前島(まえじま)1丁目、2丁目が隣接地域。国際通りや国道58号線が近いため、車や人の往来が非常に多い場所。
目の前を流れる久茂地川沿いには飲食店がびっしり。ビジネス街の近くということもあり、夜にはサラリーマンや観光客が酔を求めてさまよい歩いている。個性的なお店も多いので、酒飲みな人にはもってこいな立地かも。
アパート物件については先程の県庁前駅周辺とほぼ同じ。前島にもアパートは多いが駐車場はないと思っておこう。国際通りを挟んで向こう側の松尾(まつお)には有名な公設市場があり、古くからあるアーケード商店が立ち並ぶ沖縄ならではの風景を楽しむことができる。ただ、とにかく人が多い。
24時間営業している地元スーパーのユニオンがあり、時間を気にせず買い物が出来る。
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牧志(まきし)駅
国際通りの北側の入り口にあたる場所にある。食料調達は24時間営業のマックスバリューが近い。
隣接地域は牧志3丁目、2丁目、安里(あさと)2丁目。安里は築年数の古い建物が多く、それに比例して家賃も安め。3万円台のワンルームも多い。駐車場はほぼない。また、牧志3丁目には那覇市のディープスポット桜坂があり、昭和のノスタルジーを感じさせる一風変わった飲み屋が多い。マニアックな飲みが好きで人間交流がしたい人にはたまらない場所といえる。
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安里(あさと)駅
やちむん(沖縄の陶芸品)の里として知られる壺屋に近く、沖縄の伝統工芸品が好きな人にはオススメ。また東側エリアには24時間スーパーのりうぼうがある。そのとなりの栄町市場商店街は地元でも有名なディープ飲み屋スポット。個性的で魅力的なお店が軒を連ねる。ぜひ一度は足を運んでもらいたい。
隣接地域は、安里、壺屋、大道(だいどう)。この辺りも築年数の経った物件が多く、3万円台の部屋も見つかりやすい。築浅のワンルーム、1Kで4万円程度。駐車場はほぼない。
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おもろまち駅
これまでとは打って変わってニュータウン風の景観になる。おもろまちには、大型の商業施設や業務施設が立ち並んでいる。沖縄県中北部から那覇への入り口にもあたる場所なので、交通量がとにかく多い。
有名ブランド品を免税価格で購入できる「Tギャラリア沖縄」や、東急ハンズなど有名店も多く入居していて映画館もある「サンエー那覇メインプレイス」が目玉スポット。他にコープ沖縄のあっぷるタウンや天久りうぼう楽市などがあるため、週末の混雑ぶりはハンパじゃない。
近隣でアパートを探すなら安里3丁目か大道、真嘉比1丁目あたり。安里と大道は古い町並みが残っていて、築年数の古い安めの物件が見つかりやすい。真嘉比1丁目は比較的最近に区画整理がされた場所で、築浅の部屋が多いのが特徴。
真嘉比は、スーパー、病院、公園、ファーストフード店などが徒歩圏内にそろっていて住環境はかなり良好。単車向けなら5万円台が相場か。駐車場が必要なら別途6~8千円程度。環境はいいが家賃が高いのがネック。また、一部お墓の多いエリアもあるので気になる人は不動産に確認すること。
この辺はニュータウンなので住みやすいが、沖縄らしさを求める人には物足りないかもしれない。
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古島(ふるじま)駅
国道330号線上にあり、那覇市と浦添市のちょうど境目に位置する。
かつては古島団地があった跡地が再開発中で、2017年には大型のショッピングモールが完成する予定。大型ショッピングモール多すぎじゃね?とも思える那覇市。それだけ人口増加率が高いということなのか。他に地元スーパーのかねひで、家具を販売しているマックスプラス古島店があり買い物上の不便さはないだろう。高校野球で有名な興南高校も近い。また徒歩15分ほどの場所に2つのスポーツクラブがある。
アパートを探すなら古島1丁目、2丁目、銘苅(めかる)1、2、3丁目になるだろう。古島1丁目は駅に近いエリアで1Kで4.3万、駐車場料金が3000円~5000円。古島2丁目は駅から少し離れているためか、1丁目より若干低めの家賃設定のようだ。住宅密集地である。
銘苅はおもろまち側で整備されて、スーパー、コンビニ、飲食店が利用しやすい場所にあって住環境は良い。1Kで4.3~4.8万で利便性は高い。
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市立病院前駅
沿線沿いの那覇市立病院に接続されており、通院者にとっては便利な駅。
首里に向けての上り坂の途中にあり、この辺りで暮らすとなると坂道の登り降りが多くなりそうだ。距離がさほど離れていないところに24時間営業のユニオンやモスバーガーなどのファーストフード店もあるが、坂を昇り降りするのが一苦労。正直、この辺りは車もしくはバイクなどの移動手段があったほうがいいかも。
近くに末吉公園があって近隣住民の憩いの場になっているのだが、その奥にあまり知られていないが琉球八社のひとつ末吉宮がある。実は知る人ぞ知るパワースポットで、地元民もあまり知らないので人に荒らされておらず、雰囲気がより神秘的でもある。もしかしたらなにかご利益があるかも。
末吉町は築年数古くて3万円台、築浅でも4万円前半と良心的な家賃相場。この辺りは駐車場が別途3000~5000円。なかには駐車場1台無料の物件もちらほら見られる。坂道が多いこのエリア、なにかしらの移動手段を考慮に入れたほうがいいだろう。
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儀保(ぎぼ)駅
首里の坂の途中にあり、周りは全部住宅街。さらに坂道の多いエリアになっている。駅の徒歩圏内にスーパーがなく、徒歩生活者にとっては買い物に不便な場所。ただ、道路から中に入れば閑静な住宅街で夜も静か。
首里儀保町、赤平町、久場川町1丁目、首里当蔵町、首里大中町あたりが隣接地域。沖縄県立芸術大学も徒歩圏内で、大学生向けの1ルームや1Kタイプも多い。家賃は4.5万程度。駐車場料金が高く1万円くらいかかってしまう。
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首里駅
ゆいレールの終着駅(2017年4月現在)だが、浦添市までの延長工事が行われており、2019年には開通予定となっている。世界遺産で有名な首里城に最も近い駅でもあり、観光シーズンには人が多くなる駅でもある。
隣接地域は首里鳥堀町(とりほり)赤田町(あかた)、汀良町(てら)、久場川町2丁目。どちらかというと汀良町に単身者向けの部屋が多く、家賃も良心的な傾向がある。駐車場はない場合が多い。鳥堀町や久場川町はファミリー向けの広めの間取りが多いように思える。学生の多い赤田町は単身者向けの物件が多く、家賃も低めなので首里ならこの辺りがオススメといえるだろう。
久場川町に首里りうぼうとかねひで、鳥堀町にコープ首里があり買い物には事欠かないだろう。なんといっても首里城に近いので、古き時代の沖縄が随所に残っている場所でもある。海は遠いが沖縄の歴史ロマンを感じるなら、断然ここだろう。
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4.引っ越したらとにかく色んな人とコミュニケーションを取る
沖縄県は人口増加率が全国でもきわめて高く、本土からの移住者も年々増えています。また、最近は地元県民と本土出身者の交流もいろいろと活発になってきていて、SNSなどで検索すれば多種多様なイベントがあちこちであります。
そういった場所に積極的に参加すると、面白いように友達が増えていきます。人脈をどんどん広げておけば、いつの日か本格的に移住をしようと思った時に助けになってくれます。本土ではありえないほど、人と人がつながりやすいのも沖縄生活の素晴らしいところですよ。とにかくオープンマインドで楽しく暮らしましょう。
まとめ
とりあえず3年間沖縄生活するお手軽移住の4つのコツ
1.着るものと貴重品だけ持ってくる
2.維持費のかかるクルマは持っていかない
3.ゆいレールの各駅近辺ってどうなってるの?
4.引っ越したらとにかく色んな人とコミュニケーションを取る